2008年10月30日木曜日

本を読んで問題解決をしてみる~「ビジネス選書&読書術」を読んで~

株式会社アンテレクト代表取締役の藤井孝一氏の著書「ビジネス選書&読書術」を目的意識を持って読み、自分の問題解決に役立ててみました。

まず、読書に関する私の課題は、
①良書に効率よく出会う方法を知りたい。(的外れな本に出会う確率を下げたい。)

②レベルの高い人とレベルの高い仕事をしたい。そのために、思考力、情報力に常に磨きをかけていたい。よい仕事をしている人たちはどのような本を選び、どんな本の読み方をしているか知りたい。

③読んだことを人生に生かしたい。よい文章を書けるようになりたい。そのためには具体的にどうしたらよいか知りたい。

というものです。

①については、とにかくたくさん読んで、良書の特徴をつかむしかないと考えています。良書の特徴を自分なりに具体化して、最終的には著者の藤井孝一氏が挙げているポイントを指標に、良書の共通点を見つけておく必要があると思います。

私が考える良書には、

・読んでいると、頭の回転が速くなるように感じる(軽い興奮状態が続く)。

・考えなければ理解できない点が適度にある。

・著者の生き方、考え方に共感できる。

・何度も読みたくなる。

・読むたびに発見がある。

・読んでから半年ぐらいして、その本から派生したセレンディピティに気づく。

・自分が納得のいく生き方、価値観を具現化する第一歩を踏み出せた。
(小さなアクションを起こした。)
・感動がある。著者が丹精込めて書いているものには、論文にさえも感動があります。

という特徴があります。しかし、今まで出会った良書は、本の体裁や著者の職業、出版社、などにあまり共通点がみられないため、もっと大量に自分にとっての良書のデータを集める必要があると思いました。

ひとつだけ確かなのは、著者の「人柄」に魅かれて買った本には失敗がありません。よって、TVや講演で知った著者の人柄は本を選ぶ上で、非常に参考になります。尊敬できる、こんなふうになりたいと憧れる、この人の指導を仰ぎたいと思えるような著者の本には、自分が必要としているエッセンスを必ず含んでいます。特に、直接知り合って魅力を感じた人が書かれている本の場合は、強い関心を持って読むため、吸収力が最大限になり、結果的に自分にとってのバイブルとなります。

藤井氏は、「自分が得ようとする知識の世界で第一人者と呼ばれる人が出した本なら、必ず手に取る」そうです。今後、情報収集や新しい分野について知識を得たい場合の読書の際は、「第一人者」を探すことから始めてみたいと思います。


②については、「本を取り巻く人は、おおむね勉強熱心で、前向きな人が多い」と藤井氏が述べているように、今まで私が刺激を受けてきた人々は、すべて読書家の人です。小説や文学もよく読んでいて、それが自然、という人には深みがあり、尊敬の念をいだいてきました。知性的で思慮深い人は、判断や行動のレベルが非常に高く、人からの信頼されます。また、読書をしている人同士は、本を読まなければ得られない概念や言葉を共有しているので、話してみるとすぐに分かります。
 判断、行動レベルの高い人と共有概念を持ち、信頼し合っていれば、仕事が楽しく、いい結果が得られます。本をハブとして、人とつながり、新たな刺激を受けることができれば、自分の行動に変化が起こり人生が充実すると思います。藤井氏は、読書を習慣化させること」、「保守的にならず、新しい著者の発掘をすること」が、魅力的な人と交流を深めるためには必要だと述べています。

③については、まず、本の内容を理解する必要があります。本書では、「著者は、最後まで読んでもらえるか不安があるので、いいたいことを先に書く傾向がある」という書き手の心理を語っています。つまり、本の初めの方に、要点が集中している、ということです。本を読む際は、前半の理解に力を注ぐとスムーズかもしれません。また、本を読む準備として、本のカバーをはずして、手になじませることも勧めています。まるで参考書を使い込むように本と向き合うと、脳への定着率も高まりそうです。
本書で、得られたよい読み方、活かし方、応用の仕方は以下のとおりです。

読み方
「早朝に読む」
「図にしてみる」(情報の整理)
「速読技術を身につけるより、たくさん読めば速くなる」
活かし方
「読書を記録する」
「学び上手は応用上手。自分の日常にあてはめてみよう」
「読んだ時間の3倍考える」
「読書により、仕事・生活の能率が上がると時間を取り戻せると考える」
「本に書いてあったことをひとつでいいので実際やってみる」
応用
「相手のかかえる問題に合った本を贈ることは問題解決能力をアップさせる」
「読書会を主催すると、リーダーシップや調整能力を磨くいい機会になる」
「読書レポートには編集(構成)ルールをつくっておくと、迷いがない分速く書ける」

これらすべてが、私の実行プランとなりました。


アウトソーシングの時代は怖いか


 ドラマ「OLニッポン」は、今後の日本社会に広まっていくであろう雇用形態にスポットを当てています。大手商社の総務部の仕事を完全マニュアル化し、中国人にアウトソーシングして行く、というストーリーです。ドラマの中だけでなく、実際にアウトソーシングの動きが進んでいます。
 eWOMANのサイトの対談の中で、ソニーの会長兼CEOをつとめられた出井伸之氏はビジョン以外はアウトソースするつもりで新しい会社を始めた」と語っています。これは、マニュアル化や人件費カットという話ではなく、外部の才能あふれる人材を流動的に集めて、ビジョンを達成するという新しいスタイルの経営のあり方を述べたものです。社員がいて、社内でプロジェクトを立ち上げるのではなく、ビジョンを持った少数の経営陣が、その都度外部の人材を集めて目標を達成していく、というイメージでしょうか。その都度集められる人材の雇用形態は、芸能人の働き方に似ているような気がします。旬な人材が、プロジェクトの間だけ集まって、なにかを創る。プロジェクトが不発だったら、契約は打ち切られ、人材の力が乏しくなれば、全く声が掛からなくなる。非常に不安定な働き方と言わざるを得ません。
 また、平成20年10月30日付日経新聞朝刊の1面の「世界この先 壊れゆく常識」という特集記事に次のような記述があります。

『「25年後には平均的なプログラマーと大工ではどちらが稼げるか?それは恐らく大工だ」。米連邦準備理事会(FRB)の元副議長のアラン・ブライダーはいう。平凡なホワイトカラーの仕事は世界のどこかで代替されてしまうのだ。』

『(2006年統計で米国の上位0.1%の所得層が収入を増やしていることについて)「競争に耐えうる独創的な知」に富が集中したからだ。対照的に中間層の取り分はグローバル化で削り取られた。』

今までの雇用形態がに塗り替えられることを念頭に置き、「アウトソーシング時代にも必要とされる人材」にならなければ、職を失う危険性もあります。よって、十分な戦略を立てて、今から対策を取っておく必要があります。我々は、具体的に何をすべきか、考えてみたいと思います。
まず、アウトソーシング化した日本社会について、当事者ごとのメリット・デメリットを分析してみます。
①企業にとっての
メリット:人件費削減ができる。無駄なマネージメントがなくなる。
デメリット:商品の品質の確保が難しい。機微が分からない異文化間でのコミュニケーションエラーが生じる。

②消費者にとっての

メリット:低価格商品が増える
デメリット:画一的な商品、サービスが増え、かゆいところに手が届かない場合がある。(企業に対し、臨機応変な対応を望めなくなる。)

③従業員にとっての

メリット:マニュアル化、しくみ化が進み、徒労な作業から解放される。

デメリット:リストラの危険性。賃金が低くなる。雇用の縮小。

④社会全体にとっての

メリット:無駄が多い行政の体質を壊し、新しいシステムを構築するチャンスが生まれる。
デメリット:新しい時代について行けない人達が貧困化し、治安が悪化する。

上記のデメリットをチャンス化し、メリットを最大限に享受するためには、

①しくみづくりが出来る人材になること。ex.マニュアル化、売れるしくみづくり(マーケッティング)のノウハウが傑出している。政治、行政の分野で新たな仕組みを構築できる=民間の視点と、公共の立場に立った考えのバランスがうまくとれる。

②機微のわかる人材になること。ex.ものごとを習熟している、臨機応変な対応ができる。先が読める。 かゆい所に手が届く商品を発案できる。

必要があると考えます。

※この分析は、上記写真のように自分なりにマインドマップ的な図にして導き出したものです。マインドマップは思考の整理や発想に役立つことを実感しましたので、「マインドマップの書き方」について、基本を一度学習したいと思います

実行プラン①今の仕事と日常生活を「しくみ化」してみる。しくみ化の結果を分析して、よい点、悪い点を知る。悪い点を解決する。応用編として、自治体の仕組みや、別の会社の仕組み、入ったお店の仕組みの改善点を自分なりに考えてみる。分析の方法として、フレームワークを覚え、活用する。

実行プラン②人と関わる。人の気持ちやニーズにうまく答えることが「機微」である。















2008年10月29日水曜日

脱・語彙貧困

今日は、日経新聞の「漢検」の広告ページを読んで、言葉の力について考えました。その広告記事は「基礎学力と企業」と題して、日本の各基幹企業のトップが、「基礎学力」について語っているものです。今回は第16回目で、株式会社ポーラ社長鈴木郷史氏が重視する基礎学力について、自社の理念に沿って述べてられています。要約すると、以下の5つのポイントにまとめられました。

①状況の観察をする(表面だけでなく、背景や原因も見る)

②観察後に湧き出る、人間としての感情を大切にする=情操力

③情操力を育むには、人との触れ合い、語彙力を磨くことが重要

④「脳の回路に眠る言葉達」を言語化して人に伝えたいとき、どのような言葉を選択し、どのような態度や眼差しで伝えるか。そのような機微に人間としてのプラスアルファが出てくる。

⑤目に見えるものだけでなく、心で想像、思考したことを言葉によって像に結んでいく必要がある。わずか一文字の違いでも受け手に伝わるニュアンスが変わる。目に見えない大切なこと、機微を表現できれば、他者と共感、共有できる能力につながる。

 感じたとおりに、考えた通りにスムーズに言葉にできる人は、ストレスも少なく、人との関係も良好だと思います。説明の仕方ひとつとっても、相手の立場に立った順序、言葉、を上手に選んで話せる人は、思いやりのある人だと思います。独りよがりで、聞き手、読み手のことを一切考えない話や文章は、他者にとってなんらプラスの価値を生まないのではないでしょうか。講演などでも、話が上手い人は、親切で思いやりがある、「人としての感情がある」人だと言えます。思いやりは他者があってこそ生まれるものであり、人との交流の中で育つ力だと思います。

 人と触れ合うと、様々な言葉運びやニュアンスに出会います。自分の言葉や話し方の至らなさに気づいたり、環境や年齢の違う人たちと、どう接したらよい関係でいられるのか、頭も感情もフル回転します。そして、時には失敗しながらお互いが良い気分でいられる機微を身につけることができます。鈴木社長は、情操教育は、単なる芸術観賞よりも、人との触れ合いで磨かれる、と述べています。

 確かに、聞いて、観て感動する、という自己完結的な鑑賞だけでは、情操力が身についたとは言えません。鑑賞した結果得られたものを他者と共有するために、洗練されたアウトプットができて初めて実社会で価値のある「情操力」になるのでしょう。

 私は、しっくりくる言葉を話したい、と思いつつも、うまく表現できないことが多いです。書き言葉や絵をの方が、うまく表現できる、と思うこともあります。しかし、実社会では、自分の気持ちや考えをわざわざその場で作品にして見せることができるはずもありません。会話という手段で双方向がシグナルを送り合い、共有する機会がほとんどです。言葉選びについて、もっと敏感になり、もっと豊富な表現を身につけたいと思います。他者との共感、共有が得られなければ、社会的な付加価値を生み出すことが難しいからです。

人間だからこそ、言葉を磨きたい、そう思える広告記事でした。 

実行プラン:考えや思いを言語化する習慣をつける。

2008年10月22日水曜日

こころを知る、身体を知る

朝日カルチャーセンターにて、「こころを知る、身体を知る」の第2回目、最終回に参加してきました。

まずは、ピラティスで学んだ、「無駄のない動き」について。
疲れやすい方は、無駄な動きが多く、余分なところに無駄な力が入っている傾向にあるそうです。

特に肋骨の中央からおへそのラインは常にまっすぐであることを意識すると、後は関節を曲げる方向を変えるだけで、体は自由に動くようにできているのです。お腹を縮めて背中を曲げる動作は、無駄な動作であり、腹筋運動をするときも、お腹は真っすぐを意識して行うのが体にとっての自然な動きだと習いました。

先生が何度も強調していたのは、座るときは坐骨の上に座ること。本当に楽で、しかも姿勢が美しくなります。坐骨はおしりの付け根あたりにありますので、自分で触って確かめてみると、感覚がつかめます。先生が持参した人骨モデルを見ていると、今まで自分が脊椎と坐骨を意識せず、全く不自然な使い方をしていたことに気づきました。

自分の変な癖に気がつくということは、仕事の方法、食事の方法、コミュ二ケーション、考え方など、あらゆる行動改善においてのスタートなので、「正しい方法」について学び、自分の現状と比較してみることはとても重要なことだと思います。そのためには、よい書籍や教室を選択して習い、習慣化させていくほかはありません。

実行プラン①坐骨の上に座る
実行プラン②背骨が通っていることを意識する。


つぎに、カラーで見る心理状態について。

筋肉をほぐした後に私が選んだ「好きな色10色」は、前回の教室で選んだ色とはまったくトーンが違い、2段以上明るくなっていました。解放されて、明るい気持ちになったのでしょうか。

カラーカードを広げ、色々な心理状態のときに「好きな色10色」を選ぶ作業をしてみると、その時の心の許容範囲や視野の大きさがに「可視化」されます。

悲しい、楽しい、嬉しい、辛い、など、言葉ではひとくくりにされてしまう複雑な感情も、体調や出来事によって全く異なる心理の在り様になることが分かります。

客観的に自分を分析するときに、役立つと思います。特にやる気、集中力がある時、ない時、自分はどんな色にひかれる傾向があるかを知り、どの色を見つめると集中力が回復するか、という処方箋にまでたどりつけば、有用だと思います。ただし、年齢を重ねると傾向も変わってくるので、データをとりつつ、そのつど修正する必要もあります。

実行プラン③色を有効に取り入れよう。例えば手帳は、希望や自信を感じられる色にしたい。毎日見るものだし、充実した未来を手に入れる重要なツールだから。

2008年10月21日火曜日

根本を見直そう~カレル・チャペック著「園芸家12ケ月」、ワイル博士著「ナチュラルメディスン」を読んで~

先日、いとうせいこうさんが講演で「1冊だけ墓に持っていくとしたら、この本」と語っていた「園芸家12ケ月」を読んでみました。


著者であるカレル・チャペックは、医者の家庭に生まれ、大学では哲学を専攻しました。パリのソルボンヌ大学留学中に造形芸術家集団に参加します。劇作家やジャーナリストとしての顔も持ち、文学作品も多く残しています。彼は、「ロボット」という言葉を作ったことでも有名だそうです。

「園芸家12ケ月」を読んで、ほんとうの園芸家は、花をつくるのではなくって、土をつくっているのだということを発見したという言葉に出会いました。

土を耕したり、栄養を含ませたりという、地味かつ重労働な作業が背景にあることは、忘れられがちです。よほど辛抱強くないと出来ない作業だと思います。単に「お花が好き」という感覚では、年単位で結果を待つことや地味な作業の連続を乗り越えることはできないでしょう。しかし、土づくりは花を育てるために、最も根本的なことなのです。

これは、人生そのものを語っている言葉だと思います。

幸せ(花)を望むなら、良い生活環境(土)を造らなくてはならないのです。

英語に、「耕す」という意味のcultivateという単語がありますが、「(品性・才能など)を磨く、高める」という意味もあります。

掘り起こして、柔らかくしたり、外気と触れさせたり、知恵を加える、「せっせと耕す」イメージで自分を高めたいと思います。

そして、生活の根本について考えると、健康管理に行きつきます。

そこで、アンドルー・ワイル博士著の「ナチュラル・メディスン」を読みました。この本は、 ナタリア・ロシナさんの著書「夕張への手紙」におすすめ本として掲載されており、彼女が敬愛する、ハーバード大学医学校卒の博士の著書です。

この本の中で、最も印象に残ったのは、

「心臓・血液・腎臓のトリオはひとつの機能単位をなして、つねにそれ自身を洗浄・浄化し、毒性の代謝産物と、何らかのかたちで体内に入ってくる有害物質の分解産物を残らず捨ててくれる。この浄化システムは、余剰物を捨てるにじゅうぶんな量の水が流れてるいるときに限って、効率よく作動することができる。」という体内浄化に関する記述です。

一日コップ8杯は良質の水を飲みましょう、ということでした。飲み物なら、カフェインの少ない、日本茶がよいと思います。紅茶はカフェインが含まれています。

以下、この本を読んで、実践したいと思ったことを記しておきます。

①バランスのいい食事とは、高複合炭水化物・低タンパク・低脂肪食である。
②野菜を食べる。いちばんすぐれた調理法は「蒸す」こと。

③呼吸を意識する。息を吸うのに4、息を止めて7、8数えながら吐き切る。
これを三回繰り返し、一日最低2回行う。鎮静の役割があり、意識が変わってくるそうです。
確かに、脳に酸素をしっかり送り込むことは、食事と同様に必要に思えます。

2008年10月18日土曜日

いとうせいこう氏講演「寄り道を主体とすること」

  大学の文化イベントがめじろおしの季節となりました。今日は、名古屋市の同朋大学文学部が主催する、文化フォーラムにて、いとうせいこうさんの講演を聴講してきました。

 いとうせいこうさんは、早稲田大学法学部の学生時代から、芸人としての活動をされています。卒業後は講談社「ホットドック・プレス」の編集者をされ、その後もみうらじゅんさんと各地の仏像を見て歩いたり、TVでも博識かつマニアックなキャラクターで親しまれています。いとうさんのご自身がマルチな活躍をされており、何がメインな職業の方なのか一言で表せないところがあります。
 
 まず、今回の講演の『寄り道を「主体」とすること』という、いとうせいこうさんそのもののようなタイトルに興味を持ちました。寄り道は本来、メイン通りを外れるから寄り道なのに、「主体」にできる人は稀だと思います。
 私は、給与所得者という立場は恐ろしくて手放せませんが、スケジュールが毎日バラエティに富んでいて、予定調和でない方が、人生の面白さは増えるに違いないと思いました。

 いとうさんは、寄り道とは、映画で言うと「スピンオフ」みたいなもの、とおっしゃっていました。確かに、同じ時間軸、同じ人物の中に、いくつものストーリーがあると、立体感が出ますし、意外な展開を招きます。

 この講演の面白かった所は、いとうさんの一週間のスケジュール帳をスクリーンで見せてくれたことです。それを見ると、いとうさんの生き方がいかに寄り道本位であるかがわかりました。

★いとうせいこうさんの寄り道的スケジュール

例えば、いとうさんがその週に読んだ本は、

カレル・チャペック著「園芸家12ケ月」

後藤明生著「蜂アカデミーへの報告」

木下純二訳「マクベス」   

など、ジャンルも関連性もバラバラに思えるようなタイトルが並んでいました。

 また、文楽好きで、二日連続文楽を見に行かれている日もあります。「人形浄瑠璃大夫である人間国宝の竹本住大夫さんの名人芸は、同時代に生きたあかしとして、見ておかない手はない」とも言われました。

 仕事についても、仲間から突然電話がかかってきて、そのまま話が盛り上がって、面白い企画が生まれていました。

★いとうせいこうさんのポジションフリーな視点

 いとうさんは寄り道本位だからこそ、いわば根なし草のように「ポジションをどこにでも設定」できるし、「立場なんてそもそも始めからない」という発想で社会と関わることができるのだと思いました。発想も考えも、行動も自由度が大きいと思いました。

 例えば、いとうさんがたまたま老齢の叔父さんのお見舞いに行ったそうです。その時、当の叔父さんが「老人が主体的にかかわっている老人ホームはない」と言われたそうです。
これは、「患者が主体的にかかわってる病院はない」とか「生徒が主体的にかかわっている学校はない」とも言い換えることができると思います。

立場にこだわっていたら、見えてこない言葉です。

★いとうせいこうさんの言う「寄り道」は、心の中だけでもできる

 さらに、いとうさんは、次のようなメッセージも残しています。『「園芸家12ケ月」の著者、カレル・チャペックはチェコスロバキア人であり、ナチスドイツやソ連からの支配があった時代に生きた人である。しかし、一貫して園芸家として、庭造りだけをユーモア溢れる表現で記している。つまり、国がどういう状況であろうと、「内心はかくも自由か」を表現することによって、対抗しているのだ。』

 会社や社会的義務に縛られていても、心の中を寄り道主体にすることは容易にできるということだと思います。

 そして、心の自由度を広げるために、文学や芸術が存在するのではないでしょうか。


最後に心に残ったいとうさんの言葉を記しておきます。「熱意があるなら自粛をしない。」


実行プラン①:「園芸家12ケ月」を読む。
実行プラン②:大阪で、竹本住大夫氏による文楽を見る。
実行プラン③:植物のある生活(人間とは違うリズムを持つものと一緒に暮らしてみる)
実行プラン④高知の牧野植物園に行ってみたい。











  

2008年10月15日水曜日

Argumentative Essayを書けるようになる①

 どのような社会でも通用する人間になるために、論理的な文章を日本語と英語でしっかり書けるようになりたいと思っています。そのためには、具体的にどういう構成で書いたら良いのでしょうか。また、説得力のある意見を述べるために必要なことはなんでしょうか。

 私は法律事務所に10年以上勤務しているので、弁護士が書面や意見書を毎日せっせと書いている姿に毎日触れています。弁護士といえば、口が立つとか法廷に立って弁舌をふるうイメージを持つ方の方が多いかもしれません。しかし、私が見ている実際の弁護士は、毎日大量の文章を作成しています。司法試験にも論文が課されていますが、合格した後も司法研修所で、書面の書き方を徹底して習うそうです。そうして鍛え上げられた文章力のおかげで、論理構成が美しい「訴える論文」が書けるのだそうです。

 ビジネス書でも「論理的思考力」とか「ロジカル」という言葉をよく見かけます。日本人は、社会人になって初めて、それまでほとんど論理的思考力を鍛えてこなかったことに気付くのではないでしょうか。少なくとも私は、卒論や大学の英語の授業以外に論文を書いたこともなければ、意識的な論理的思考もしてきませんでした。ロジカルな話し方などもっての他で、自分の感覚的、主観的、思い込み的な思考の愚かさに気付かせてもらったのが職場です。

 次第に、事実と評価は完全にわけて考える、客観と主観は区別する癖が付きました。今では、頭の中で主観的な考えが浮かぶと、自分でツッコミをいれて自分に説教するようになりました。
 論理的な思考パターンが身に付いたら、それを文章にしたり、話せるように定型化し、道具として使えるようにします。

以下が、弁護士に教えてもらった論理的文章の基本形です。

まず、問題提起をします。

〇〇であろうか、△△(ここにキーワード:論点が入る)が問題となる 。

その後は、

確かに(自分の考えと反対の考えを述べる。)
       ↓
しかし、(理由を具体的に述べて、自分と反対の考えに反論する。)
       ↓
従って(結論:自分の考えを述べる。)

という流れになります。

問題提起ができたら、自分の意見をサポートする強力な証拠、信憑性のあるデータを入手しなくてはなりません。ここで、情報収集力が大切となってくるわけです。

 プレジデント社出版の「5つの仕事力」の中に、マッキンゼー時代の大前研一さんが部下に常に叱咤していた言葉があります。「論拠に基づかない議論をやめろ。ちゃんとして証拠を持ってこい。証拠がないんだったら、自分でサーベイしてつくれ。」問題解決のための議論とは、徹底して論拠に基づく議論なのだと教えられます。

 レポートを書くときは、資料を集めて書くことができますが、大学入試の論文や英検の英作文、司法試験の論文などは、頭の中にある情報がすべてです。曖昧なことは文章化できないので、普段から知識を緻密に言語化する癖をつける必要があります。

 よりよい言語化の訓練法は、人に説明する、文章を書く、それをハイスキルな人に添削してもらうことですが、初めは、うまい人がやっている方法徹底的にまねするのがいいと思います。

 実行プラン①:まずは、良い文章や良いプレゼンテーションに徹底的に触れたいと思います。
 
 実行プラン②:日本語で論理的文章を書くと同時に、英語でArgumentative Essayを書くスキルを身につけたいと思います。Argumentative Essayにも基本がありますので、次回まとめてみたいと思います。

 

2008年10月14日火曜日

テーマごとにタグをつけて読む、勝間和代著「読書進化論」

 家族から一冊の本をプレゼントされました。新鮮な青いデザインの小学館101新書「読書進化論」。30分以上自転車をこいで、著者のサイン会に行ってきてくれたそうです。私が今年に入って勝間和代さんの御著書を次々と購入し、家の中で本の内容と勝間さんの名前を連呼しまくっていたおかげで、素敵な記念本を手にすることができました。一冊の本で家族の気持ちを感じられるのはとても温かい出来事でした。

 「読書進化論」というタイトルから想像するに、最新型本との接し方ガイドであろうと思いました。別のタイトルをつけるとすると、「勝間和代のブックレボリューション」とか「読書応用術」というネーミングもいいかもしれないな、と考えながら、目次に目を通していきました。

 「フレームワークがない読書は身に付きにくい」という見出しにどうもひっかかって、72ページから読み始めました。私の普段の読書の目的は、行動改善や視野を広げるためという漠然としたものです。自分がどうしたいのか、どうなりたいのか、もっと具体的に自分に問いかけていかなければ、本の内容を生かすことができないと強く認識させられました。私のテーマを掘り下げてみたところ、「良書に出会う確率を上げたい」「本を通じて人とのつながりを活発にしたい」「良質なブログを書きたい」というところに行きつきました。勝間さんがこの本で勧めているように、読んで得られた知識にテーマ別のタグをつけていく方法で「読書が身に付く」段階に進化しようと思います。

 まず、「良書に出会う確率を上げる」には、今の自分のレベルを知って、一段上のレベルの視点が得られる本を見つけることが大切だと述べられています。私が普段読んでいる本のジャンルの割合は、仕事術・思考法5割、人生哲学2割、インテリア・娯楽1割、書評・エッセイ1割・どっぷりつかれる小説1割程度です。気に入った本をじっくり反芻しながら何度も読み返すのが好きなので、購入する段階で得られるものが多いかどうか、じっくり厳選しています。良書との出会いは、自分がその本を読んだ後にどうなりたいか、がはっきりイメージできていればいるほど得られやすいと気付きました。「読書進化論」的に言えば、書店をぶらぶらしている時も「自分のテーマ」と「本のフレームワーク」をちゃんとお見合いさせようと思います。

 「本を通じて人とのつながりを活発にする」については、印税寄付プログラムChabo!を通じて、難民、被災民の方々をサポートすることができる仕組みのおかげで、Chabo!のマークのある本を買うだけで間接的に国際貢献できるのは意義深いと思いました。 
 そして、私は「読書進化論」にコメントつきで登場している書店の店員さんの存在を忘れていたことを後悔しました。本屋さんで働いているのですから、本好きな人達が揃っているはずなのに、レジを打ってもらうだけなのは、とてももったいないことです。もっと書店員さんとフランクに話して、お勧めの本や新刊の傾向をインタビューしてみたいと思います。
 

 最後に、「良質なブログを書く」ためのいくつかの示唆を得ることができました。まずは、自分の人生の充実と視点の活性化が欠かせないため、経験や知識をありきたりのものにしないような行動をとることを決意しました。

 このように自分のテーマに沿ったタグをつけながら、「読書進化論」を読んでいったら、行動プランが具体化し、実行しやすくなりました。

 一年後の今日、この3つが実行できたかどうかの評価・分析をこのブログ内でしてみたいと思います。これは、本は読んでそのままにしない、という「読書進化論」のメッセージへのフィードバックとなると思います。



自然の力をかりるデトックス

スンドゥブチゲとは、 固まる前のほろほろの豆腐がチゲの中に入っている、地獄鍋のような熱々のスープです。市庁駅近くの坂を上がって、細い路地に入ったところにあった何の変哲もないこの店のメニューには、クルスンドゥブという牡蠣がたっぷり入ったチゲがありました。プリプリの牡蠣が数え切れないほど入っていて、コクがありました。一人6500ウォンです。ピピンバ風の付け合わせやごはんもすべてセットでした。この店を知ったのは、朝日新聞の「食在遠近というコラムで、駐在記者さんが来韓した先輩をこの店(チョンウォンスンドゥブ)に連れて行き大感激されたという内容だったので、切り抜きを保存していたのです。記者の実感がにじみ出た記事を普段からチェックしておくと、おいしい店に出会えます。特にこの朝日新聞の「食在遠近は、保存をお勧めします。韓国のとうがらしは、甘みがあってまろやか。いい汗もかいて、まさに毎日食べたくなる味でした。


明洞にある伝統茶カフェ「薬泉」で飲んだ、朝鮮人参ジュースは癖になるほどおいしかったです。すりおろしたたっぷりの朝鮮人参が牛乳でまろやかに割ってあります。7500ウォンです。
このカフェで、韓国女性のすごいパワーを再確認する事件がありました。このおしゃれなカフェには20代前半と思われるかわいらしい女性アルバイトさんが二人ほど働いていたのですが、夜の10時ころ、浮浪者のおじさんが、さい銭箱を持って店に入ってきました。普通なら、そっとしておくか、丁寧に出て行ってもらうか、店のオーナーを呼ぶとかすると思います。しかし、店員さんはいきなり浮浪者の腕を掴んで、文句を言ってドアの外まで連れ出して追い出したのです。あまりの剛腕ぶりに驚いてしまいました。腕を掴んで、逆に抵抗されたり、殴られたりしたらすごく危険だと思います。しかも、誰の指示でもなく自分の判断でとっさに動いていました。「猟奇的な彼女」という韓国映画を見て以来、韓国女性の戦闘力は痛快だと思っていましたが、日常的にこんなシーンを見て、ますますあっぱれと思わずにいられませんでした。本当におしとやかでかわいらしい雰囲気の店員さんだったのですが、その行動とのギャップは劇画のようでした。

2008年10月13日月曜日

デトックスな旅物語


この丸いものは一体なんでしょう?

三連休を利用してソウルに行ってきました。円高の影響で、100円が1230ウォン(2008.10.11市中の両替店にて)というレートでした。私が10年以上前から5回以上韓国を訪れている中でも、最高に良いレートです。今回の旅の目的は、こころとからだのデトックスです。外国に行くと、地元の人にとっては日常で飽きているものでも、なんでもかんでも新鮮に見えます。その時の脳の働きは、非常に活発で柔らかくなると思います。日常にちょっと退屈を感じている時は、海外に行くのが一番効果的だと思います。

日本テレビ系列の「おネエMANS」で、美容家のIKKOさんが韓国コスメの楽しさを紹介していますが、今回飛行機の中で見かけた複数の20代、30代のOLさんが、IKKOさん著の韓国を紹介する本を持ち歩いていたのが特徴的でした。あるOLさんは、「いままで韓国のコスメショップって沢山ありすぎて何を買っていいかわからなかったけど、IKKOさんの本のおかげで商品情報がわかってよかった。」と話していました。商品や情報があふれる中で、価値のあるものだけを選んで編集して発信する人が求められていることをここでも実感しました。ただし、その人物がひとかどの人でないと、説得力を持ちません。キャリアがある専門家であり、読者が共感や尊敬を覚える人物であり、自らの選択眼でちゃんと選んでいることが大切です。
例えば、本の書評なども同じで、流行っているから紹介する、のではなく、読んで本当に面白かったものだけを紹介するもののほうが信頼され続けると思います。

私も友人からプレゼントしていただいたIKKOさんの本をしっかり持って行き、こんにゃくで出来た洗顔スポンジと、漢方の入浴剤を買いましたが、大変な満足感で、楽しさ倍増です。IKKOさんの本がなければ、探していなかったし、目に入っていても、手に取ることはなかったと思います。

デトックスのために、顔の毛穴の汚れをとる、身体の疲れをとるグッズを選びました。

2008年10月10日金曜日

こころを知る、身体を知る


自分をみつめなおすと、新しい発見があって、今後の課題が見えてくると思います。

朝日カルチャーセンターで、「こころを知る、身体を知る~ピラティスと色彩心理~」という全2回の講座があり、第1回目に参加してきました。

日常生活の中で、みていて落ち着く色と、イライラする色があります。女性の場合、洋服を選ぶポイントにも「色」があります。好きな色、嫌いな色はだいたい決まっていて、着ていて気分のいいを選びます。私の場合、はっきりした赤、黄、青というような人工的な色が苦手です。女性が選びがちなピンク色というのも避けます。どちらかというと、自然の中にあるような中間色、くすんだ色が好きです。体調によっても、ここちのよい色と悪い色があって、色が心理を表しているということは納得できます。

今回は100を超える、バラバラに並べられた色カードから好きな色10色を選びました。
上の写真を見てわかるように、数ある色の中でも、自分が魅かれた色は右のような色味で、かなり偏りがあることが分かります。これが色だけでなく、興味ある分野や考え方だったとしたら、自分の心の幅はなんと狭いのかを思い知らされます。 自分がどんな色を選ぶかによって、偏った感情や心の癖が明らかになることは怖くもあり、しかし、自分の深層心理をしっかり見つめることは自分の課題に気づくことでもあります。 選んだ色が何を表しているかは、次回の教室で明らかになります。
参加者それぞれ選ぶ色の傾向がはっきり違っており、人の心理や考えの在り方がてんでばらばらであることを改めて認識しました。私たちは普段、これほどまで違う人たちとコミュニケーションをとって生活しているのであり、意思疎通がうまくいかないことがあるのも当然だと思いました。

次に行ったワークは、写真左のように色を明度と彩度にとって並べていくものです。微妙な色彩感覚に敏感になりました。今日は、自分が選ばなかったたくさんの色の存在を認識するところで色についての授業の前半が終わりました。

後半の授業は、身体を知るというテーマで、体の不必要な緊張に気づき、それをやめることで本来兼ね備えている体の特性をいかすために、ピラティスを行うというものでした。

今回は、単純なピラティスではなく、アレクサンダーテクニックや古武術も取り入れる手法を行いました。

30年以上生きていると、身体のどこかに不調を覚え、体のゆがみにも気づきます。そこがどこなのか、はっきり認識するところからしか、根源的な体のゆがみ治療はできないと思います。

今日は、先生が人体の骨模型を持ってきて、骨のしくみを説明してくださいました。
まず、足首の位置を知ります。思ったより下の方にあり、ぐりぐりまわして足の指をほぐします。足は28の関節からなり、脚の指と言っても付け根の方まで長く続いているので、ひとつひとつ引き離して広げる感じでほぐします。
骨のモデルを見ていると、骨格は、小さなパーツがつながってできているのがよくわかります。
足をほぐすと、いつも立っているときに力が入っていた踵が楽になり、脚の裏にかかる重さが足首のところで分散されたて楽に立てるようになりました。
次に、先生から、「背骨はどこからどこまで走っているか」という質問が出されました。頭蓋骨の下、耳と耳の間から、尾てい骨までです。
ずいぶんと意識が変わりました。意識とは、「そこにある、と思うこと」だと教わりました。思うか思わないかで、身体の動かし方が全く違ってきます。

感動したポーズ:坐骨の真ん中に背骨が通っていることを意識して、あぐらをかく。坐骨の上に座るイメージ。
座る姿勢はとても楽なのに、姿勢が非常に美しくなりました。

基本は背骨を意識する。ほぐしながら、骨の位置関係を、本来あるべき場所に置く、というのが本日のウォーミングアップでした。

毎日まずは、背骨があるべき位置にあり、無理のない動きをしているかどうか、意識してみたいと思います。

今日の気づき:2時間の中に、二つの講座がコラボレーションしていると、おトク感もありますし、多方面からの気づきがあります。こういった組み合わせ講座が増えるといいと思います。
英語でクッキングとか、ハーブとヨガなど、一石二鳥だと思います。

この講座は2回シリーズですので、再来週に続きます。

2008年10月5日日曜日

外国から学ぼう「異文化との出会い」 

昔、「ここがヘンだよ日本人」というTV番組がありました。外国人が日本のおかしな所について言いたい放題意見を言うのですが、着眼点や価値観の交錯が面白く、また日本の政治や教育の改善のためのヒントも得られて、いい番組だったと思います。

日本にどっぷりつかっていて、おかしいことに気づかなくなっている我々日本人の目を覚まさせてくれる外国人の視点はどんどん取り入れるべきだと思っています。このブログの本の紹介でも取り上げた、ナタリア・ロシナさんの提言は、目から鱗の連続です。たとえ直接外国の方からお話を聞くチャンスがなくても、書籍やネット上で、素晴らしい考えに出会うことができます。

まだ翻訳されていない洋書からもすぐれた考え方を取り入れることができますし、最先端の研究者であれば世界中の論文にアクセスすることはあたりまえの行動だと思います。

そんな思いで今日は「国際交流でまちづくり」というテーマで行われたNPO法人主催のシンポジウムに参加してきました。

名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授の今津孝次郎先生の「異文化との出会い」という演題の講義は、先生ご自身の体験談に基づく「異文化との出会いによって人生が変わった」お話でした。30年前、日本国籍を持たない在日韓国人の学生さんが、本名で教員採用試験を受けたい、と宣言されたそうです。まだ閉鎖的だった日本社会で、外国人がどのようにどのような思いで暮らしているか本気で知らなければならないと、今津教授は実態調査に乗り出されたそうです。今津先生は、人を温かく包みこむような人間愛に満ちておられ、感受性が高いからこそ出会いを人生の転期にできたのだと思います。

多文化と共生していくのは永遠の理想である。よって簡単には達成できないと覚悟をした上で取り組む必要がある、というお話がありました。相手をよく知り、自己についてもよく知って伝えていかなければ、共生という方向には向かわないというのは結婚においても、会社の合併においても同じことが言えると思います。

コーディネーターの佐藤久美さんは愛知県の英文情報誌「アベニューズ」を発刊されておられ、豊かな知性と温かな感情が伴った女性で、とても魅力的でした。

多国籍化する日本において、まず私たちができることは、外国人の人としての権利を認めることや、外国人に日本を良くするためのアイデアを出してもらうことです。
日本が進化するためには閉じたままではもういられないのです。


2008年10月4日土曜日

「文学のヘンタイを極める~若手作家の鼎談つき~」の感想

名古屋市西区出身の芥川賞作家諏訪哲史さんによる文学講演と、愛知県出身の作家広小路尚祈さん、墨谷渉さんを交えた文学座談会をが名古屋市西文化小劇場で行われました。

名古屋市西区の図書館の地下3階に、映画館の一室くらいの規模の立派な小劇場があることにまず驚きました。
住宅が密集している都市において、新しい箱モノを作るのではなく、既存の公共施設の地下3階まで掘ってホールを作るという構想は理にかなっていて感心しました。ただ、諏訪さんも講演の中でおっしゃっていたように、火事になったらどうやって逃げようか不安になりました。

さて、作家さんのお人柄にじかに触れる機会というのはなかなかないと思います。今まで作家さんの一般的なイメージは非社交的で、気難しかったり、高尚すぎて近寄りがたかったりというものでした。
しかし、地元出身で今も愛知県に住み続けているという親近感をわかせてくれる若手作家らの文学座談会ときけば、日常生活の延長線上で深い世界をみせてくれそう、という期待が持てました。

「文学のヘンタイを極める」という演題にあるヘンタイとは、諏訪さん曰く、三人の作家に共通する性質であるということです。そして、諏訪さんのめざす「ヘンタイを極める」とは、一般的なノーマル、アブノーマルという二項対立をさらに乗り越えたものだというのです。

一般的なノーマル対アブノーマルの二項対立とは、芸術、哲学、文学の分野でそれぞれ、古典主義対マニエリスム(バロックともいわれる)、アポロン的対ディオニュソス的、自然主義対浪漫主義、と表わされるもので、
ノーマルが世界を覆い尽くすと、アブノーマルの方向に向かう衝動が生まれる
という図式が成り立つそうです。

しかし、アブノーマルといえども、ちゃんと芸術、哲学、文学という枠内に収まっているものであり、それをもっと超えた新しいもの=ヘンタイを創りたいのだ、と語られました。

文学にもイノベーションの動きがあるのだと思いました。既成概念を崩すというよりは、超えてしまったものを世の中に発信していくことが求められているのかもしれません。

面白かったのは、不動産会社にお勤めの、いかにも普通のやさしいサラリーマン風の墨谷渉さんが、アブノーマル度が高い作品を描き、ヘヴィメタルに始まりパンクミュージックの世界を愛し、色々な職業を経験されてきた長髪の広小路さんが純文学風の作品を描かれているということです。

実生活で仮面を被っている部分を創作活動で爆発させることで、バランスを取っているというお話もありました。

また、この座談会の途中で、広小路さんによるギター、墨谷さんによる歌の音楽セッション付で、パンク系とサラリーマンのコラボという、組み合わせの面白さをみせていただきました。

2008年10月3日金曜日

絵地図(イラストマップ)の魅力とは



名古屋に、覚王山というエリアがあります。日泰寺という、タイ王国から寄贈された仏舎利(お釈迦様の遺骨)を安置するお寺を中心とし、おいしいカレー屋さん(えいこく屋)、パリ風のケーキ屋さん(シェ・シバタ)、アジア雑貨店などが並び、ゆるやかな異国情緒が街にとけこんだ、不思議なまちです。
そこでは、覚王山 マップという楽しい絵地図を手に入れることができ、エリア一帯を興味一杯で歩きたくなるしかけになっています。
単なる地図と違って、行動をおこしたくなるのが絵地図の魅力です。
上の絵地図は岐阜市内の美殿町のマップです。手にした後、やはり街歩きをしてしまいました。


今日の日経新聞の文化欄に、絵地図師として活躍されている高橋美江さんによるイラストマップ
の作り方の記事が掲載されていました。

その記事には、絵地図づくりのコツがいくつか書かれていますが、中でも

①小さな路地をなるべく省略しない。初めて来た人にとっては、何本目の道で曲がるかという指標にもなるから。

②その土地の人にとっては日常であっても、よそ者にはたまらない魅力になるものを探して絵にする。

という意識の持ち方に注目しました。


地図という極めて正確性が求められるものと、効果的なイラストで演出されたその土地の日常が結びつくと、「散歩したくなる」という感情が芽生え、「街歩き」というアクションが生まれます。

地図だけでは、用がある場所に行くのに使うだけですし、イラストだけでも人はアクションを起こしません。


「情報が正確である」ことと「ビジュアル的な楽しさ・ワクワク」がセットになっているものは大変魅力的で、行動を起こしたくなる。

ことがわかります。目的に合ったビジュアルというのも突き詰めていくとなかなか奥が深そうです。



2008年10月2日木曜日

歯磨きと生産性

生産性について、身近な例で考察してみたいと思います。

若いうちは気付きにくいのですが、一生自分の歯でいられることは
いい人生の柱の一つです。
入れ歯になると、味覚も変わりますし、歯の不具合は年を取ってから
の精神的影響も大きいと思います。

そこで、「私は一生自分の歯でいたい」という目標を明確に掲げます。

毎日どちらの行動をとれば、その成果を得られるでしょうか。

A案:口の中を泡だらけにして10分磨く

B案:自分の磨き残しの癖を知り、そこを重点的に磨き、フロストを必ず使って3分磨く

サフラニンテストという、赤い液体で磨き残しをマーキングする方法がありますが、 自分の盲点を見せ付けられて、愕然とします。

磨き残していた部分を自覚しなければ、何分磨いても
結果は一緒だと思います。よってB案を選択します。


実行プラン:目標達成のために盲点になりがちな部分を探し出して、
短い時間で効果的に解決する方法を見つける。一般に大きな効果があると言われていることを必ず実行してみる。

盲点を探し出すサフラニンテストの役割をするのは、具体的には
人と交流したり、試験を受けることだと思います。

上山信一教授の経済教室「選択と集中」

今日の日経新聞の「経済教室」のタイトルは「選択と集中」。

慶應義塾大学総合政策学部教授、改革コンサルタント。専門は大企業
・行政・NPO等の経営刷新という上山信一先生が、大阪府と大阪市が
共同で取り組んでいる財政改革の具体的な手法について述べています。


例えば、府が新しい箱ものを作る代わりに、市の既存の建物に府の機関
が入ることで

「市は収入を得る、県は建設費用を抑えられる。」

というメリットがあります。企業では当たり前の合理化ですが、自治体は
大変遅れていると言わざるを得ません。


改革の手始めは、まず生産性の分析をすることだそうです。

とても基本的なことであるので、思考法の癖をつけるために
自分の仕事・生活についても生産性の分析を習慣にします。

①まず、必要なリターン(成果)の内容と質量を考える。

②効率よくお金とエネルギーを配分する。 リターンのあるもののみに集中する。

このような考え方の癖をつけることで、あらゆる空しい浪費とは決別します。

実行プラン:常に生産性の分析をして、問題点を発見する